ROSとは?AMR開発で使われる理由と基礎知識をわかりやすく解説
ROSとは?AMR開発で使われる理由と基礎知識をわかりやすく解説
この記事でわかること
- ROSとは何か
- ROSがAMR開発で使われる理由
- ROS1とROS2の違い
- 導入時の注意点
ROSとは?
ROS(Robot Operating System)とは、ロボットのソフトウェア開発を効率化するためのフレームワークです。
名前に「OS」とついていますが、WindowsやmacOSのような基本ソフトではありません。LinuxなどのOS上で動作する、ロボット開発に特化したツール群です。
2007年にスタンフォード大学とWillow Garageによって開発が始まり、現在は世界中の大学・研究機関・企業で広く活用されています。オープンソースで公開されているため、誰でも無償で利用・改変が可能です。
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ROSを使うことで、以下のような機能を効率よく実装できます。
センサーデータの取得・処理
LiDARやカメラ、IMUなどのセンサーデータをリアルタイムに処理できます。
ノード間の通信
「センサーデータを取得するプログラム」「地図を生成するプログラム」「経路を計算するプログラム」など、機能ごとに分割されたプログラム(ノード)が連携して動作します。複雑なシステムをモジュール単位で管理できるため、開発・デバッグがしやすくなります。
地図生成と自己位置推定(SLAM)
ロボットが自分で地図を作りながら現在位置を把握するSLAMの機能をROSのライブラリで実装できます。
可視化・シミュレーション
RVizというツールでセンサーデータや地図をリアルタイムに確認でき、Gazeboというシミュレーターで実機なしに動作検証も可能です。
AMR開発でROSが選ばれる理由
自律移動ロボット(AMR)の開発において、ROSは事実上の標準ツールとなっています。
・自律走行に必要な機能が揃っている
AMRが自律走行するには、環境認識・地図生成・経路計画・障害物回避など複数の機能が必要です。ROSにはこれらを実現するパッケージが豊富に用意されており、ゼロから開発する必要がありません。
・情報・事例が豊富
世界中の研究者が使っているため、論文・チュートリアル・サンプルコードが大量に公開されています。問題が起きたときも情報を探しやすく、開発スピードが上がります。
・研究成果の再現・共有がしやすい
ROSで開発されたアルゴリズムは、同じROS環境があれば他の研究者が再現・比較しやすいのが特徴です。論文発表や研究成果の共有においても大きなメリットがあります。
・カスタマイズ性が高い
オープンソースのため、独自のアルゴリズムを組み込んだり、新しいセンサーに対応させたりすることが自由にできます。研究テーマに合わせた柔軟な開発が可能です。
ROS1とROS2の違い
現在ROSにはROS1とROS2の2つのバージョンがあります。
| 項目 | ROS1 | ROS2 |
|---|---|---|
| リリース | 2010年〜 | 2017年〜 |
| リアルタイム性 | 低い | 高い |
| セキュリティ | 限定的 | 強化されている |
| 今後のサポート | 終了予定 | 継続的に開発中 |
| おすすめ | 既存研究の継続 | 新規開発全般 |
新しく開発を始める場合はROS2を選ぶのが基本です。ただし既存の研究資産がROS1で構築されている場合は、引き続きROS1を使うケースもあります。
ROSを使う際の注意点
Linuxの知識が必要
ROSは主にLinux(Ubuntu)上で動作します。コマンドライン操作など基本的なLinuxの知識が必要です。
初期設定に時間がかかる
インストールや環境設定、センサーとの接続設定など、動作するまでに一定の準備が必要です。初めての場合は環境構築だけで数日かかることもあります。
ロボット本体との接続設定が必要
ROSで実機のAMRを動かすには、ロボット側の制御基板とROSをつなぐドライバの設定が必要です。使用する機体にROSパッケージが用意されているかどうかも重要なポイントです。
💬 実際にROS2対応のAMRを研究開発で使いたい方へ
上記のようなAMRのメリットを実現するには、用途に合わせた ハードウェアのカスタマイズが重要です。ヴイストンの プロトロボでは、以下のような対応が可能です:
- 9種類のベース機種から選べる(積載量・サイズ別)
- LiDAR、カメラ等のセンサー追加に対応
- 1台からの試作対応、短納期で納品
- NDA対応・機密保護体制あり
まとめ
ROSはAMR開発の世界標準ともいえるフレームワークです。自律走行に必要な機能の充実度・情報の豊富さ・カスタマイズ性の高さから、研究開発用途を中心に幅広く採用されています。
新規開発ではROS2を選択し、ROS対応のベース機体を活用することで、研究テーマの実現をスムーズに進めることができます。
ROSに対応したAMRの開発・カスタマイズをご検討の方へ
ROS対応のAMR開発やカスタマイズについては、構想段階からエンジニアが技術検討を支援します。
